サントリープレモル工場でビール3杯飲んできた:大人の社会科見学

平日昼間の時間帯が空いていることを活かした大人の社会科見学第2弾に行ってきた。今回は、サントリーの武蔵野ビール工場だ。

ビール工場の見学、とはなんという甘美な響きなのだろうか。普通の工場見学では得られない何かが得られる、そんな気がする。具体的には、ビールが飲ませてもらえそうな気がする。

あまたあるビール・メーカーの中で、なぜ敢えてサントリーの工場を選んだのか。それは。私がプレミアム・モルツが好きで、かつ一番行きやすい所にあるからだ。世の中のすべてのことが、こんなふうに単純明快に割り切れたら、世界はもっと簡単だっただろう。


工場見学の申込み

今回行ってきたのは、サントリー武蔵野ビール工場だ。申し込みはサントリーのホームページからするか、電話でもできる。その他、京都と熊本の工場でも見学をやっているようだ。

現在やっている工場見学には2種類ある。一つは通常の工場見学で、平日は10時から16時まで、土日祝は10時から11時半まで30分毎に開催されている。60分コースで、工場見学と試飲ができる。

もう一つは、今回行ってきたコースだが、「ザ・プレミアム・モルツ講座」だ。こちらは金土日祝のみで、金曜日は11時と14時半、土日祝は11時、12時半、14時半、15時から開催される90分のコース。こちらも工場見学と試飲。

どちらも向こう3ヶ月間(今は7月まで)の予約を受けてつけているが、土日は埋まりつつある。しかし、JALと違って1か月後くらいからはまだまだ空きがある。子供が来ないというのが一番の違いかもしれない。

電話でも申し込めるが、ネットで申し込むと特典があるので、こちらがお薦め。なお、すべて無料だ。


工場見学当日・朝、分倍河原駅にて

今回の工場見学は、今までのとちょっと違う。といっても、これまで1回しかやっていないが。

今回は、なんと他のブロガーさんと合同で参加してきたのだ。もう一つのブログと相互RSS/リンクしている、「30代で早期退職ののち、投資や資産運用」を書かれている、しいたけをさんが、快く一緒に行ってくれた。

平日の昼間に一緒に行ってくれる人なんてなかなかいない。若いもんが昼間っからぶらぶらとしていてけしからん、なんてことは言われたくない。一緒にいくなら同じような立場の人が極めて安全(心の平静を保つという意味において)。

しいたけをさんは無職の先輩なのでさぞ無職っぽいかと思ったらそうでもなかったという印象、とここまで適当に書いてしまったが、無職っぽい人とはどういう人なのか、特にイメージはなかったことに気がついた。平日昼間にぷらぷらしてるという属性くらいしか当てはまらないかもしれない。しかも、平日昼間にぷらぷらしている有職者は有り余るほどいるから、それさえも本当には当てにならないのだが。

というわけで、プレモル講座開催日の中で唯一の平日である金曜日に、JR南武線分倍河原駅前からサントリー工場行き10:30発のバスに乗るべく10:15にしいたけをさんとバス停前で待ち合わせ。私たちの出会いを祝福するような綺麗に晴れ上がった青空だった。

試飲があるので、もちろん車では来れず、公共交通機関を使わざるを得なかった。車持ってないけど。


10:30になるとバスがやってきた。Suntoryのロゴが入った京王バスだった。てっきり従業員の通勤と共用かと思ったら、なんと工場見学者専用バスということでびっくりした(バスのアナウンスがあった)。15人くらい一緒に乗っていただろうか。ものの10分もたたずに、目的地のサントリー武蔵野ビール工場に到着。降りたところで女性が待っていて、受付へと誘導された。この女性が、今回の工場見学の説明をしてくれた方だった。


プレミアム・モルツ講座、開始

入り口で受付をすると、入館証をもらえる。


今回はこえがおみやげではなく、インターネットの予約特典のプレミアム・モルツのグラスをいただいた。ホールはお土産モノ屋?になっていて、モルツグッズなどのサントリー関連商品が購入できる。目玉は、工場直送プレミアム・モルツ(今だけ送料無料)じゃないだろうか。おそらく、ここでしか買えないような気がする。その他、泡サーバーとか、サントリーオリジナルミックスナッツ、ガラスのグラスから陶器のグラスなど、結構な品揃えだった。

受付が終わると、3回の講習室まで階段で登る。階段を使うので、足腰は鍛えておいた方がいいだろう。3回まで登れないような軟弱な人には参加させられない、という話ではないようだったが。


講習室につくと、すでにグラスに入った液体が各席に用意されていた。すわビールかと思いきや、色がビール色ではない。正解は、伊右衛門だった。なかなか暑い日だったので、これもすっきりと美味しくいただいた。

席について、伊右衛門を飲みながら、サントリー武蔵野ビール工場とプレミアム・モルツのこだわりについての説明をうかがった。ここ武蔵野ビール工場のミニ・ブルワリーで、ザ・プレミアム・モルツ(というか、その前進のモルツ・スーパー・プレミアム)が生まれたという。詳細は、実際に工場見学に参加して聴いていただきたい。

その説明の中で、麦芽とホップのこだわりというものがあった。こだわりは時として思考停止に陥ることがある。しかし、ビールについてはこだわりというのが大事らしい。ここでは、そのこだわりである麦芽について、通常の二条大麦麦芽と、そこに加えているダイヤモンド麦芽というものを試しに味見することができた。



正直、私ごときの舌ではその2つを区別することは困難だったが、気がついたのは麦芽がほんのり甘くて旨いということだった。これについては私だけじゃなくてしいたけをさんも言っていたので信じていただけるだろう。酒のつまみにちょうど良さそうだと思った。でも、こんな麦芽単体で見たことないのだが、どこかで売ってるのだろうか。体にもなんとなく良さそうだし。

ホップについては香りを嗅ぐだけで食べられはしなかった。食べても良いのかもしれないが、匂いを嗅ぐと食欲は失われるかもしれない。結構強い香りがする。こちらも、通常のホップと、香り高いアロマホップの2種類を比較できる。

また、ビールづくり、というか飲料づくりでとても大切なのは水だと強調されていた。サントリーは、素晴らしい天然水があるところにしか工場を建てないらしい。


工場見学

講座が終わると、そのまま工場見学へと進んだ。今回見ることができたのは、ビールのもととなる麦汁の仕込みの工程から、発行・貯酒(熟成)、それから缶の箱詰めの部分だ。その日によって見られる工程は違うらしい。


これが仕込み釜。もちろん、食品を扱うところなので清潔なのは当然なのだろうが、いわゆる工場的なイメージを持っていた私にとってはちょっと新鮮な驚きだった。むちゃむちゃ綺麗だし、仕込み樽は覗けるになっていて、私のような素人が普通に近づけるのだ。遠くから見るだけかと思っていたが…。


近くからの写真はNGということで、仕込み釜・発酵釜の写真を遠くから。仕込みでは麦芽+水+ホップを煮沸しているので結構熱かった。


貯酒(熟成)のところでは、昔の貯蔵樽を使ったトンネルを通った。水族館デートみたいだね、としいたけをさんに言ったら無視された(嘘)。貯酒のところで、出荷できるほどの熟成が進んだかどうかは、機会ではなく今でも人の目と舌で確認しているそうだ。


最後、缶に詰められたザ・プレミアム・モルツを箱詰めする工程は実際に稼働しているところを見ることができた。途中、他のグループ(おそらく、一般の工場見学)と交錯したところがあった。


戻ってくると、お待ちかねの試飲タイム

最初の講義室に戻ってくると、すでにテーブルの上にはビールのおつまみが入ったバスケットが用意されていた。あまりの手際の良さに、まるで私がVIPになったかのような錯覚を覚えた。サントリー、恐るべし。


試飲は3杯まで飲める。最初の一杯は、もちろん、ザ・プレミアム・モルツだ。バーカウンターに取りに行く。金色に輝くこの液体の上には、ビール注ぎの達人たちが注いだきめ細かいクリーミーな泡が3割ほど乗っかり、見ただけでのどが鳴る仕上がりだ。


ザ・プレミアム・モルツは、キンキンに冷やさないほうが良いとおっしゃっていた。5℃くらいが適温で、冷蔵庫で4時間くらい冷やすのがいいとのこと。あまり冷たくすると、せっかくの芳醇な香りが閉じてしまうかららしい。ここらへんは、エールビールと共通するところだろう。

ここまでいろいろとこだわりを勉強してからのビールだから、旨くないはずがない。でも、こだわってこだわって作ってるビールだから、最初の一口はゆっくりと口の中で味わってみた。スッキリしてるのに苦味とコクがやってくる、やっぱりプレモルは違うなあと、しいたけをさんを置いて一人悦に入ってしまった。


二杯目には、ザ・プレミアム・モルツ黒を選択。普通のザ・プレミアム・モルツでもいいし、アルコールが苦手ならノンアルコールのオールフリーや伊右衛門、なっちゃんなんかもある。こちらはしっかりした味で、甘い感じがする。おつまみとして出された黒糖かりんとうとの相性がバッチリ過ぎ。かりんとう、1本では足りなかった。

三杯目は迷った末に、やはりザ・プレミアム・モルツを選択。日本人の舌に合わせた、何杯飲んでも飽きない味、というコンセプトに恥じないできあがり。三杯もビールを飲めて堪能した。


三杯目を飲んでいる間に、今やってる「絶対もらえるキャンペーン」の超クリーミー泡サーバーの体験(私はやらなかった)と、美味しい注ぎ方のレクチャーもあった。次にザ・プレミアム・モルツを買ったらやってみるつもりだ。

しかし、一番気になったのは、5月27日から出荷になる「青」のザ・プレミアム・モルツ<香るプレミアム>のことだ。プレモルと同じ原材料で、違う酵母を使ってエールタイプのビールとして発売するらしい。前にも嗅いたかもしれないが、私はベルギービールに代表される上面発酵のエールビールが大好物。このブログでも推している?「ドゥシャス・ド・ブルゴーニュ」もエールタイプ。プレモルとおなじ原材料で作るエールは、どんな味がするんだろうと今から期待している。残念ながら、この試飲会では飲むことができなかった。



見学が終わって

見学が終わってほろ酔い気分で工場を出る。帰りは、JR府中本町駅まで歩くことにした。府中本町駅の近くでしいたけをさんとご飯を食べながらいろいろお話させていただいた。こちらはこちらで面白かったのだが、内容は秘密ということで。

サントリー武蔵野ビール工場の見学は、回数も多く空きも結構あるので、ビール好きにはぜひお薦めだ。しかし、一緒に行ったしいたけをさんはこんなエントリを書かれていた。…私では力不足のようだ。


2 件のコメント :

  1. 自分の関連エントリ?のタイミングが絶妙になりましたね。コントラストがひどいw
    1,2杯程度なら楽しいので、次回も何かあれば、声をかけて下さい。

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  2. >しいたけをさん

    そうなんですよw
    またやりましょう~。

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